
個別の(標準)バーチャルアシスタントをリンクしてユニバーサルVAを作成することで、一貫したIVA体験を提供します。これにより、企業ユーザーは単一のチャットおよびボットペルソナから複数のバーチャルアシスタントの機能にアクセスできるようになります。
多機能・マルチタスク型のバーチャルアシスタント
従来のエンタープライズ向けバーチャルアシスタント(以下:VA)構築のアプローチは、各機能や部門がそれぞれに特化したバーチャルアシスタントを開発するというものでした。しかし、VAの利用の増加に伴って、より多くのバーチャルアシスタントをエンタープライズユーザーが利用できるようにする必要性が出てきました。このアプローチは、ユーザーが複数のVAと対話し、それぞれの特定の機能を記憶し、必要とされるさまざまな会話スタイルに適応しなければならないことを意味します。ユニバーサルVAは、ユーザーが目的を達成するために複数のバーチャルアシスタントと会話をする必要性を排除し、顧客満足度を向上させ、従業員の全体的な生産性を向上させます。
Kore.aiボットプラットフォームを使用すると、開発者はユニバーサルボットを作成し、個別の(標準)ボットをリンクさせることができます。ユニバーサルボットは、情報の検索やタスクの実行という点でユーザーに一貫した体験を提供します。ユニバーサルボットは、ユーザーに豊かなメッセージング体験を提供するように拡張したり、標準ボットの応答はユニバーサルボットを通じて配信されるため、ユーザーが豊富なメッセージング体験を活用したりすることもできます。

ユニバーサルバーチャルアシスタントについて
ユニバーサルVAは、ユーザーからの要求を受けて目の前のタスクに取り組むためにどのリンク済みボットを呼び出すかを決定し、既存の会話を継続しつつ、人に代わって素早くマルチタスクを行います。
- バーチャルアシスタントユーザー向けの、統一された単一インターフェイスとして機能します。
- 特定のユースケース用に個別にVAを構築し、ユニバーサルボットを形成するためにリンクさせることができます。
- リンクされているすべてのVAでインテントを認識してユーザーの意図を理解し、関連性に基づいてランク付けを行い、適切なVAにタスクを実行させます。
- 一致するボット名、タスク、提案をユーザーに提供することで、あいまいで認識されていない要求に対処し、ユーザーが意図した選択を素早く行えるようにします。
- リンクされたバーチャルアシスタントと同じ通信チャネルまたは異なる通信チャネルに展開することができます。
- 開発者が、ユニバーサルVAですべてのユーザーによる対話を表示及び分析し、それらをバッチでテストして、一致した単一のインテント、同じスコアでの複数の一致、及び一致しないインテントを発見することができるようにします。
また、開発者は、各バーチャルアシスタント内の正しくリンクされたVAと正しいタスクに一致するようにトレーニングすることができます。ユニバーサルVAをトレーニングすると、リンクされたバーチャルアシスタントもすべて自動的にトレーニングされます。
チャットボット戦略を加速させるためのユニバーサルVAの実装
ユニバーサルVAは、開発者のメンテナンス要件を最小限に抑えるように設計されています。リンクされたVAは、ユニバーサルVAに影響を与えたり、リンクされたタスクや機能を変更したりすることなく、迅速かつ容易に追加または削除することができます。
ユースケース
銀行向けバーチャルアシスタント
顧客にさまざまな商品やサービスを提供している銀行は、商品に特化したバーチャルアシスタントを独自に開発したり、段階的に導入し、共通のユニバーサルVAに追加することができます。
銀行は、クレジットカード、貯蓄口座、ビジネスローンなど、幅広い金融サービスや金融商品を提供しています。ユニバーサルVAを使用すると、銀行は金融商品やサービスに特化したボットを開発し、準備が整い次第、顧客と対話できるように統一された単一のバーチャルアシスタントに追加することで、他の金融商品に基づくバーチャルアシスタントに影響を与えることなく、段階的に導入することができます。
これらの金融商品やサービスに特化したボットの導入サイクルを独立して管理できるため、特定のグループが、組織内の他のグループを待たずにボットをアップグレードすることができます。

例えば、金融機関は、クレジットカード関連の問い合わせに対応するための1つのVAを開発したあとで、事業ローンや個人ローンに関する問い合わせに対応する別のVAを開発することができます。顧客が複数のボットへ問い合わせる必要のないよう、1つのVAに複数のVAを統合することができます。顧客が両方のトピックに関連したサポートを必要とする場合には、ユニバーサルVAは両方のバーチャルアシスタントと連携して、ユーザーに必要な情報を送信するように導かれます。
人事向けバーチャルアシスタント
人事向けVAは、あらゆる部門のボットを準備が整い次第連携させることで、段階的に構築することができます。例えば、ユニバーサルVAは、人事のポリシーに関する一般的な質問に答える1~2つの標準ボットを使って導入することができます。その後、勤怠管理や業績評価など、より高度な機能を実行する他のバーチャルアシスタントを連携させることで、これを徐々に拡大していくことができます。このようにエンドユーザーは、複数の人事バーチャルアシスタントを切り替えることなく、異なるバックエンドシステム内でのタスクを含め、新しいタスクを実行することができます。
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